今回は「ㅅ変則活用」について詳しく解説します。
語幹がㅅパッチムの動詞、形容詞に아/어形、または母音으で始まる活用語尾が続く際にㅅが脱落する場合があります。
ㅅパッチムの動詞、形容詞の中にはこの変則活用が除外となる単語もあり、覚える際は、活用に加え、除外の単語もそのまますべて覚えるようにしましょう。
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ㅅ変則活用について
ㅅ変則活用とは、
語幹がㅅパッチムの動詞、形容詞に아/어形、母音으で始まる活用語尾が続く際にㅅが脱落する
上記の変則的な活用ことを言います。
すべてのㅅパッチムの動詞、形容詞に当てはまるわけではありませんが、基本的にはこの活用が適用されます。
※形容詞は「マシだ=ナッタ(낫다)」のみ※
パッチム+に아/어形
語幹がㅅパッチムの動詞、形容詞に아/어形が付く場合ㅅが脱落します。
※語幹とは原形『~다』から다を省いた部分※
【例】
治る=ナッタ(낫다)
- 【原形】낫다
- 【原形の다を省く】낫
- 【ㅅが脱落】나
- 【아/어形】나아
後ろに요を付け加えれば、「~です」と丁寧な表現となります。
ㅅパッチム+아/어形の例一覧
日本語 | 原形 | 아/어 요 |
---|---|---|
治る | ナッタ 낫다 | ナアヨ 나아요 |
注ぐ | プッタ 붓다 | プオヨ 부어요 |
建てる | チッタ 짓다 | チオヨ 지어요 |
(線を)引く | クッタ 긋다 | クオヨ 그어요 |
振る・漕ぐ | チョッタ 젓다 | チョオヨ 저어요 |
結ぶ・継ぐ | イッタ 잇다 | イオヨ 이어요 |
ㅅパッチム+으
語幹がㅅパッチムで終わる動詞、形容詞に母音으で始まる活用語尾が続く場合、아/어形同様にㅅが脱落します。
※母音으で始まる活用語尾の例=尊敬語 으세요、~なら 으면、~から 으니까 など※
【例1】
「治る=ナッタ(낫다)」を「~なら(れば)=(으)면」を使い「治るなら(れば)~」に変える
- 【原形】낫다
- 【原形の다を省く】낫
- 【+(으)면】낫+으면
- 【ㅅが脱落】나으면
※語幹낫にパッチムがあるため~면ではなく~으면となる※
【例2】
「建てる=チッタ(짓다)」を「~から(だから)=(으)니까」を使い「建てるから」に変える
- 【原形】짓다
- 【原形の다を省く】짓
- 【+(으)니까】짓+으니까
- 【ㅅが脱落】지니까
【例外】正則活用となる単語一覧
語幹がㅅパッチムで終わる動詞の中には、変則活用をせず、正則活用(通常の活用)をする単語があります。
以下の表に正則活用となる主な単語を아/어形の活用と共にまとめましたので、こちらもㅅ変則活用と共に覚えるようにしましょう。
日本語 | 原形 | 아/어 요(~です) |
---|---|---|
笑う | ウッタ 웃다 | ウソヨ 웃어요 |
洗う | シッタ 씻다 | シソヨ 씻어요 |
脱ぐ | ポッタ 벗다 | ポソヨ 벗어요 |
奪う | ペアッタ 빼앗다 | ペアサヨ 빼앗아요 |
湧く | ソッタ 솟다 | ソサヨ 솟아요 |
髪をとかす | ピダ 빗다 | ピジョヨ 빗어요 |
まとめ
ㅅ変則活用とは、語幹がㅅパッチムの動詞、形容詞に아/어形、または母音으で始まる活用語尾が続く際にㅅが脱落する、通常とは違った変則的な活用のことを言います。
ㅅ変則活用の中には、通常の正則活用となる単語もあります。
覚える際は、変則活用に加え、正則活用となる単語も一緒に覚えるようにしましょう。